JBLでクラシックを聴く

ヤフーブログ終了で引っ越ししてきました。主にオーディオについてです。すでにオーディオ一式は断捨離で売り払ってしまいましたが、思い出のために引っ越しして残すことにしました。

ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」(ハース版)

ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」(ハース版)
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演奏: ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団
指揮: チェリビダッケ(セルジュ)
作曲: ブルックナー
CD (2001/5/16)
ディスク枚数: 1
フォーマット: Limited Edition
レーベル: EMIミュージック・ジャパン
収録時間: 79 分

“録音された音楽”を完全否定し、生の演奏だけが本物の音楽であると主張し続けていた、ルーマニア生まれの孤高の大指揮者セルジュ・チェリビダッケ(1912-1996)。彼の最も得意とした作曲家がブルックナーである。聴き手の音楽観を根本から変えるほどの出来事であった。

この《ロマンティック》は、1988年10月に行われた演奏会のライヴ。第1楽章も第4楽章も、強い終結の和音は必ず柔らかく余韻を残して終わる。随所にあるこの不思議なフェイント感はチェリビダッケ独自の理論によるもの。慣れない聴き手には違和感があるかもしれないが、好きになると完全にやみつきになる。すべてのフレーズをこれほど優しく心を込めて演奏する指揮者はいないのだ。響きは常に透明で澄み切っており、音程の正確さには無類のものがある。休符をたっぷりとり、次のフレーズに移りゆくたびにゆったりとした呼吸が聴き手の全身をひたしていく。

久しぶりにチェリビダッケを聴いた。朝のブルックナーは清々しい。
管弦楽の濃厚さが溢れ出て、管楽器が気持ち良く鳴り響く。